ことぶき限りなし
即應翠蓮でございます。
寿限無の意味は「ことぶき限りなし」
落語でおなじみの寿限無ですが日頃、私たちは「寿限無寿限無ごこうのすりきれ・・・」などで暗誦しておりますが、その寿限無の意味はご存じでしたか?
落語の語りから、登場人物は親が智慧者(僧侶など)に子供にとって最良の名前を授けたく相談に来るというところから始まります。
智慧者:「寿限無とはことぶき限りなしと書く。めでたさが尽きない。寿命にも終わりがないというわけだね。」
親:「その寿限無、いただきます。他にもありますか?」
男の赤ちゃんに恵まれる。幸福な人生を過ごしてほしいと親は願う。
幸福とは何か。資産か業績か、地位か名誉か。
だが、そのどれにも勝るのは健康と寿命ではなかろうかと「寿限無」の親は考えた。
寿命こそが究極の幸福。だが、長寿になれる保証はない。地位や財産には算段が可能だが寿命ばかりはそうはいかない。
親としては名前だけでも長寿の願いを込めて付けてあげたいがその知恵がない。
智慧者に相談にやってきた。
智慧者:「鶴は千年亀は万年というからそのどちらかにあやかってはどうかな。」
親:「でも隣の子が夜店で買った亀が一晩で死にましたから信用できない。」
智慧者:「では寿限無が良かろう。」
続いて智慧者は長寿や永遠を表す文言や事例を次々繰り出した。
智慧者:「五劫の擦り切れ・ごこうのすりきれ」
(三千年に一度天下る天女の衣が岩をなで、ついに岩を擦り切る時間が一劫。五劫はこの五倍だから天文学的な時間を指す。)
「海砂利水魚・かいじゃりすいぎょ」
(海の砂粒と魚は数え尽くせない。)
「水行末雲行末風来末・すいぎょうまつうんぎょうまつふうらいまつ」
(水の流れ、雲と風の行く末は計り知れない。)
「食う寝るところに住むところ」
(これぞ長寿の条件にして伴侶。)
「藪ら柑子藪柑子・やぶらこうじぶらこうじ」
(寒中に実を結ぶめでたい木。)
「パイポパイポ、パイポのシューリンガーのグーリンダイのポンポコピー、ポンポコナー」
(伝え聞く長寿国と長寿だったその王族たちの名前。)
「長久命」
(これぞそのものズバリのことば。)
「長介」これがいちばん名前らしい。どれも捨てがたいなあ。親は欲張って全部そろえて子供に命名。
長寿ならぬとても長い名前をつけてしまうのだ。
「寿限無寿限無五劫の擦り切れ海砂利水魚の水行末雲行末風来末食う寝るところに住むところパイポパイポ、パイポのシューリンガーのグーリンダイのポンポコピー、ポンポコナーの長久命の長介」
これでは長生きしてもくたびれてしまう人生になりそうだと、笑顔で閉める寿限無のお話です。
親の愛情も過ぎたるは及ばざるが如しですね。
即應翠蓮の姓名判断を基に改名される成人の方は運命を変えたい方や開運を引き寄せ、運気の強いお名前にしたいと願い出てくださいます。また、お子様に最良のお名前を授けたいと願うご両親は子供の幸せを願いお名前を決められます。親の愛情はいつの世も無限大ですね。
即應翠蓮 合掌